第75回講師交流会

2018年4月19日(木曜日)


講師 東海大学 工学部 電気電子工学科 教授 木村英樹先生

略 歴(2018年4月時点)


学部所属 :東海大学 工学部 電気電子工学科
大学院所属:東海大学 大学院 工学研究科 電気電子工学専攻
職  位 :教授
学  位 :博士(工学)
兼務所属 :東海大学大学運営本部副本部長

・役職   東海大学大学運営本部IR室
所属学会 :公益社団法人応用物理学会

      一般差団法人日本太陽エネルギー学会
      一般社団法人電気学会

 

学会等団体、委員会等からの委嘱

 

現在の委員等
2016年~ 一般社団法人日本太陽エネルギー学会 事業委員長
2010年~ 一般社団法人日本太陽エネルギー学会 理事
2009年~ 学校法人三信学園やまばと幼稚園 理事
2008年~ 風の王国プロジェクト 委員

過去の役職・委員等
2017年~2017年 東海大学現代教養センター 所長
2016年~2016年 東海大学チャレンジセンター センター長
2016年~2016年 東海大学現代教養センター 次長
2014年~2015年 東海大学チャレンジセンター 所長
2014年~2016年 一般社団法人日本太陽エネルギー学会 編集委員会 委員長
2014年~2015年 公益法人応用物理学会 学術講演会現地実行委員会 委員長
2014年~2015年 公益法人応用物理学会 講演企画運営委員会 委員
2012年~2016年 公益法人応用物理学会 代議員
2007年~2015年 電気学会 自動車技術委員会

        自動車用パワーエレクトロニクス

        現状調査専門委員会 委員
2002年~2014年 文部科学省 科学技術動向研究センター 専門調査委員
2012年~2014年 一般社団法人日本太陽エネルギー学会

        研究発表会運営会 委員
2008年~2011年 日本太陽エネルギー学会 学会活性化委員会 委員長
2008年~2013年 東海大学チャレンジセンター次長
2006年~2007年 東海大学チャレンジセンター推進室長

ソーラーカー・電気自動車とのかかわり
2010年~ ソーラーカーレース鈴鹿 技術アドバイザー
2006年~ 東海大学チャレンジセンター ライトパワープロジェクト

     アドバイザー
2006年~ 全日本学生ソーラー& FCカーチャンピオンシップ

     組織委員会 理事
2002年~2005年 東海大学木村研究室にてワールド・エコノ・ムーブに参戦
2000年~2008年 Dream Cupソーラーカーレース鈴鹿 技術アドバイザー
1999年~2005年 全日本学生ソーラーカーチャンピオンシップ

        組織委員会 監事
1998年~2009年 東海大学ソーラーカー研究会 部長教員
1997年~ Zero to Dawin Projectメンバー
1997年~2004年 複数のソーラーカーチーム有志による

        Team Junkyardに参加
1996年~2004年 東海大学ソーラーカーチームに参加

主な受賞歴
2016年 平成27年度 科学技術賞・理解増進部門 文部科学大臣表彰
2013年 Fédération Internationale de I'Automobile 2012

    FIA Alternative Energy Cup Solar Powered

    Vehicles (Rally) Champion
2012年 日本ファッション協会・日本クリエイション大賞2011

    ドリームテクノロジー賞
2012年 ソーラーアワード実行委員会 ソーラーアワード2012チャレンジ部門
2011年 Fédération Internationale de I'Automobile 2010

    FIA Alternative Energy Cup Solar Powered

    Vehicles (Rally) Champion
2010年 神奈川県・横浜市・川崎市・相模原市

    平成22年度神奈川県・横浜・川崎・相模原四首長

    地球温暖化防止表彰
2010年 一般社団法人ロハスクラブ

    第5回ロハスデザイン大賞2010 モノ部門大賞
など

 


海外遠征
オーストラリア遠征 8回 (1996, 1999, 2001, 2009, 2011, 2013, 2015, 2017)
World Solar Challenge (オーストラリア大陸3000km縦断レース)
マレーシア遠征 1回 (2000) World Solar Car Championship
ギリシャ遠征 1回 (2004) Phaethon
台湾遠征 2回 (2006, 2009) World Solar Rally in Taiwan
タイ遠征 2回 (2007, 2008) World Eco Car Grand Prix in Thailand
南アフリカ遠征 4回 (2008, 2010, 2012, 2016) FIA公認Solar Challenge South Africa
チリ大会 1回 (2014) Carrera Solar Atacama
アブダビ大会 1回 (2015) Abu Dhabi Solar Challenge

 


メディア等への出演・露出(一部)
2017年 NHK総合 「超絶 凄ワザ!

    オーストラリア大冒険SP 次世代カー爆走3000km」
2017年 BSジャパン「オーストラリア縦断3000キロ 

    過酷!ソーラーカーレース日本の知恵と技術の結晶で挑む」
2017年 TOKYO FM「クロノス」
2017年 NHK WORLD「SUMURAI WHEELS」
2016~2017年 民放各局「大正製薬 リポビタンD TVCM」
2016~2017年 民放各局「パナソニック 乾電池エボルタ TVCM」
2016年 NHK BSプレミアム「プレミアムカフェ 疾走!

    3000km~大陸縦断ソーラーカーレース~」
2015年 BSジャパン開局15周年特別企画

   「太陽を追え!激走!ソーラーカーレー

    オーストラリア縦断3000キロ」
2015年 CQ出版社

   「トランジスタ技術増刊MOTORエレクトロニクスVol. 1」
2015年 日本経済新聞 「「ソーラーカー世界一」奪還へ 

    東海大が究極の車体」
2015年 朝日新聞

    「ソーラーカーレースでV目指す 東海大が最新車両公開」
2015年 NHK総合(盛岡放送局)「ニュース645」
2015年 NHK総合「NEWS WEB」
2014年 TOKYO FM「クロノス」
2014年 TBSラジオ「OLERA(オレーラ)」
2014年 AAB秋田朝日放送「ワールド・エコノ・ムーブ20周年特別番組」
2014年 文化放送「福井謙二 グッモニ」
2014年 TBSラジオ「夢★夢Engine!」
2014年 BS朝日「いま世界は」
2014年 テレビ朝日「挑戦!オーストラリア縦断3000キロ

    世界最高峰ソーラーカーレース 密着ドキュメント」
2013年 NHK BS1「ワールドWaveトゥナイト」
2013年 FM横浜「EVENING BUZZ」
2013年 RCC中国放送「エネルギー最前線ミライレポート」
2013年 三栄書房「Motor Fan Illustrated Vol. 84」
2013年 ワールドフォトプレス「モノ・マガジン」
2013年 PHP研究所「THE21 2013年9月号」

主な研究分野
高性能ソーラーカーの開発
鉄系アモルファスを用いたブラシレスDCモータの開発
熱音響機関のためのリニア発電機の設計
電気二重層キャパシタによる高効率エネルギー貯蔵システム
超高効率小型電気自動車の設計・製作
太陽電池用反射防止構造の高機能化
エネルギー資源、地球温暖化等の環境問題
小型燃料電池自動車への電気二重層キャパシタの応用
人工合成ダイヤモンド半導体薄膜の電子デバイスへの応用
ディープレベルをもったシリコンにおける過渡的負性光伝導現象の解明

専門分野から派生する得意分野
家電製品全般の技術解説
各種発電方法のメリット・デメリットの解説
地球温暖化抑止と省エネルギー技術
電気自動車、燃料電池車に関連する技術解説
電気製品・電子部品のしくみ(故障原因など)

著書
2006年 「エコ電気自動車のしくみと製作」オーム社
2007年 「持続可能エネルギー講座第1巻 持続可能エネルギー総論」

     日本太陽エネルギー学会
2008年 「2008最新電池技術大全」電子ジャーナル
2010年 「世界最速のソーラーカー」東海大学教育研究所
2011年 「ソーラーカーで未来を走る」くもん出版
2012年 「太陽エネルギーがわかる本」オーム社
2014年 「新太陽エネルギー利用ハンドブック第Ⅴ編」

     日本太陽エネルギー学会



講演テーマ

「東海大学ソーラーカーの取り組みと現代教養センターの教育」

1.大学運営本部の副本部長として
大学の評価と教員採用、組織改編等理系全般を担当する。

2.ソーラーカープロジェクト
92年からはじまり、産業に貢献している。93年には、チタンパイプソーラーカーを作ったが、遅かった。平均巡行速度は、50キロにも満たなかった。97年には、ニッケル水素電池を搭載した。2005年に産学連携体制で、ワールドソーラーカー大会に出て、優勝した。

チームの初代監督は、松前義昭先生。今は、自分が総監督を務めている。国際大会で5連覇もし、今でも上位入賞している。2017年は、4位だった。世界のトップレベルにある。国際大会の冠スポンサーは、ブリヂストン。その前は、パナソニック。最初は、PENTAXだった。ソーラーカー大会は、頭脳のスポーツ。新しいエンジニアを育成する。大会会場は、日射量が多くワインの産地と重なる。日本では、山梨。
世界中の国が参加していて、国際交流の効果もある。アブダビとの共同開発を通じて、ソーラー開発をしている私が、アブダビの石油確保に貢献している。

気象衛星ひまわりの進化によって、日射量の推定ができるようになった。雲の下での発電量が分かる。シャープやパナソニックのCMにも取り上げられている。ミシュランも、スポンサーだが、ブリヂストンのタイヤ開発に、東海大学も関わっているので、ブリヂストンを使っている。モーターは、群馬県のみつばさん。東海大学卒業生が多い。他にも関係する企業が多くあり、それぞれ人間関係を築いている。日産リーフと比べても性能がいい。東レのカーボンよりもグレードの高いものが、ソーラーカーに使われている。

一番強いライバルチームは、オランダで、今世紀に入ってから、9大会中7回優勝している。他の2回は東海大学。今世紀に入って、2チームしか優勝したチームはない。オランダチームは、3億円くらいかけ、学生は12名なのに、チームメンバーは、43人いて残りは社会人。東海大学も当然OBが絡んでいるが、ここまではできない。

国の研究機関と共同で、ソーラー飛行機も開発している。日中はずっと飛んでいられるので、ドローンの飛行管制や、地震災害時に電話の中継基地として使える。実際、実証実験もしている。東海大学のソーラーカー開発チームの企業が関わっている。

ソーラー開発には、どこの国もやりたがっている。中国がこれからどうなるか。シンガポールは、売ってくれと言われている。中東の国には、留学生を送り込むできているところもある。
電気自動車の開発企業からの講演依頼が多くなった。実用的な電気自動車に繋げていきたい。
電気自動車の今後については、まだ難しい。燃料電池車は、水素スタンドが進まない。日産のリーフが、まわっているくらい。

(第75回講演より、講演要旨及びその一部を掲載)


懇親会の様子